私は、これまでたくさんのヴォイストレーニングに関する本を出してきました。
今から二十年前に、ギターやピアノの本の棚があるのに、声に関する本はほとんどなかったのです。あっても声楽の本がほとんどで、あとはスピーチ、話し方の本、吃音矯正の本、のどの病気の本などでした。
当時は、発声練習やボイストレーニングといわれていました。
そこで私は、ヴォーカルやヴォイストレーニングという棚ができるところまでは、入り口をつくろうと思いました。幸い、多くの方の賛同を得てヒットを重ね、その後、いろんな出版社がこぞって出すようになりました。
他のトレーナーが職として自立しやすくなったくらいの礎にはなったつもりです。
私の一連の本によって、多くのトレーナーの受講者も増えたとの嬉しい知らせもいただいています。また、私のところのトレーナーなども、ほとんどが10代の頃、私の本の愛読者であったとのことで、並々ならぬ責任を感じています。