苦手な母音は、どうしても響かない声になってしまうものです。こういう場合、弱点をなくすより、できているところをより厳しくチェックして、完成させていく方がよいでしょう。他の条件が宿るまで放っておくのも、一つの方法です。もっとも出やすい音(発音、音高)で、トレーニングしてみてください。
ほとんどの場合は、根本的な問題として、体からの深い息づくり、深い声づくりができていないからです。これには、ブレスのヴォイストレーニングから徹底してやりましょう。共鳴を頭部、胸部と分けるのでなく、そこに一本の線があって、喉にかけずに自由にバランスを変化できるようにイメージしてみてください。