私がアドバイスできることは、「他人にノウハウやメニュを教わろうと思わない方がよい」ということです。もっと大切なことを学んでください。
第一に、多くの音を聞き分ける耳を持つこと、そういう人は少ないです。歌での声とオリジナリティの作品への評価と、それをよくするための方向を与えてもらうことです。長期にかつ高度な経験のあるトレーナーが必要です。
第二にトレーナーの声をよく聞いてください。大半は、話し声さえも普通の人と大して変わらないでしょう。歌がよいのと声がよいのは違います。日本人の音声に対しての意識がいかに低いかということがわかります。(すぐれたトレーナーには、惚れ惚れする声をもつ人もいます。欧米のトレーナーの声を機会があれば聞いてもらいたいと思っています。)
第三に、だいたい、何もわからないというのが、可能性です。だから、一途に突っ走れるのです。今の日本人の場合、芸事の経験や、そういうものにとりくむ基本の考え方がありませんから、そのままでは難しいでしょう。まずは、目的と、そのプロセスをはっきりさせていきましょう。