ピアニストやバイオリニストなら、技術の向上がそのまま目的の達成になるでしょう。プロになるのに、音が自由に出せること、演奏技術がすぐれていることがそ必要条件です。それだけで充分ではありません。自分の演奏ができなくてはいけないのです。
プレイヤーの場合、こうしてプロレベルに近づいていくということは、明白です。だから、プレイヤーなら誰でも、楽器を技術として教えられるということにもなります。また、楽器は個体差はありますが、材料と加工技術で合格品は決まります。ですから、完成品である楽器があれば
1.教えること
2.教えるレベルとプロセス
3.身につけるべき技術
これらが決まっていると、プロになれるかどうかは約束できなくとも、教えることで相手が上達することを保証できます。きちんと評価される土俵があるからです。それゆえ、プレイヤーとして、そこからプロになるにはとても厳しくなります。それを厳しいととるか、楽しいととるかはその人しだいです。
これに比べると、歌や声では、とてもあいまいです。楽器が、もって生まれた声帯であるから、完成などないし、個性差が出てきます。