夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

教えられた経験について

トレーナー本人の教えられた経験の有無について述べます。役者やヴォーカリストには、器用で、すぐに現場でプロとなれた人がいます。こういう人は、同じタイプで、仕事にすぐに選ばれた人にアドバイスするにはよいでしょう。しかし、一般の人や初心者を教えるには苦労します。

長嶋茂雄さんがリトルリーグのコーチをやるようなものです。プロとして選ばれてきた人には、よき先輩としてアドバイスできるかもしれません。プロ野球のように才能と実績がある人しか入らない世界では、いる人は選ばれた人です。

教えられた経験のある人は、最初は自分が教えられたように教えるでしょう。特に日本人はその傾向が強く、そのため形ばかりの伝承になっていることがたくさんあります。

そこから自分のやり方を創出したり、相手に合わせた指導をするような人もいます。が、稀です。むしろ、それが行き過ぎて自己流と偏向する人が少なくありません。

邦楽のように、自分と師との関係をまったく同じように弟子と自分の関係にもちこめるなら、まだよいでしょう。でもまったく違うタイプや違う目的には、かなり限定した目的でないと、効果が出にくいです。何より、同じ関係をとれなくなっています。

声楽出身の人がポップスを教えるときにも、その傾向が強いです。それでいつまでも、先生のレベルに追いつきません。それでも、私はトレーナーには、ポップスより声楽の人を、ピアニストでも、クラシックの人を採ることにしました。客観視する能力、特にトレーナーには、自分の好きなポップス歌手の歌唱に左右されないことが大切です。そして、学んで得ていく力があることです。