誰でも、まわりとうまくやっていきたい、悪くいわれたくないと思うのは、あたりまえでしょう。しかし、人に寄っていく人は、そうしている限り、自分の力では何もできません。これは、どこでも人が集まるところに、必ずある光景です。
そのため、もう一歩踏み出せないその人のよさが、その人がそれまでやれなかった要因です。自分の力を自分で抑えているのです。もとより、それを打ち破ってまで、人を説き伏せたいものがないともいえます。
場のなかでの歌は、場を破れません。ですから、場を超えて、第三者である他人が集まってくることはありません。この身内の場を突き放し、第三者の客を得る力こそが、プロのプロたるゆえんなのです。
そこを乗り越えるためには、プロということについて、自らいろいろと学ぶことです。どこでも、そこにいることが目的になってしまってはいけないと思います。自分がいるところが、ライブとなるようにしましょう。