しぜんにうまい人の弱点は、他人に合わせるのが器用で、そこで認められ、自分のものに戻らず、素通りしてしまうことです。こういう人は、アーティストの感覚をもち、いかに自らが鈍いかを自覚しない限り、そこからの飛躍は絶望的です。歌のうまい人も大体、ここまででとどまります。教えるのがうまいといわれるトレーナーは、ものまねが器用で、レパートリー多数でとどまります。
トレーナーやまわりの人の意見をすべて聞いてしまう人は、その克服が課題です。本人が自覚した上で、まさに自分自身で、接点を強くつけていきましょう。そうしないと、その人らしさは表われません。
そこにいるだけよいという人は、社会ではよい人かもしれませんが、いろんな制限のある舞台では、いらないのです。その人の性格だけでなく、日頃の生き方からも、出てくるのです。