私は当初、声そのものを鍛えるためにブレスヴォイストレーニングを提唱していたのです。ところが、歌手なのにあまりに音楽的感覚の不足から、声を損ねる人をみました。そこで、音楽フレージング感覚を吸収できる方法をメニューに入れたのです。
さらに、声楽家と組むようにしたのも、安全安心配慮のためだったのかもしれません。大きく効くものは、誤用に暴走しがちだからです。
トレーナーには、次のような観点を与えています。
1.自らの声やその成長プロセスをすべて理想としないこと
2.違うのどやタイプに対しての方法の限界を知ること、他の方法にも可能性を探ること
3.どんな方法であれ、できることを深めさせていくこと、判断力をつけさせること