たとえば、単純な大声トレーニングでも、かつては、多くの人に有効だったのに、今では多くの人は害になります。
トレーニングは、人間として、共通の体を前提に行ないますが、赤ん坊から大人に至る課程に、生まれと育ちという2つの大きな因子があります。
生まれは赤ん坊の時点での違いです。遺伝的要素は、赤ん坊として生まれたときから個人差として生じていきます。育つにつれ、差は大きくなります。人種間での違いもあります。もっとも大きく違うのは、性別です。
育ちからの差となると、もはや分類しきれません。成長とともに、発声発語器官そのものも変わります。後天的な違いで大きく違うのは、言語習得からの差です。聞こえてくる言語によって、耳での音の捉え方から、発声器官の使い方も大きく違ってくるわけです。