体からの声は、演歌などでの音色と共鳴にはみられます。細川たかしから前川清、石川さゆりから坂本冬美さんまで、彼らの持っているものに通じます。細川たかしの高音のよさは、民謡からきたものです。テノール(クラシック)に通じるものです。
若い人はふつうの音域でも、ファルセットを使うようになりました。昔より半オクターブ上でも歌うようになりました。求められる声が大きく変わってきたのは否めません。
・パワフル
・インパクト
・メリハリ
・太さ
・重低音
・安定感
私がスタンダードな見本にとっていた歌い手を聞いたことのない世代も増えました。そういう声を聞いても心動かないのかもしれません。同じ世代の歌に惹かれるのは、いつの時代もです。ポップスですから、歌はそれでよいのです。
しかし、基礎トレーニングとしてのヴォイトレは、国や時代を超えて通じる声をベースに置くべきというのは、私の最初からの考えです。私がサンプルにあげているヴォーカルは、私の若いときでもけっこう過去の人も多いのです。