私はアドバイスを求められる立場ですから、好嫌でなく、秀劣において明確な私の基準をもって判断するように努めていますそこが仕事のもっとも肝要なところです。
優れているという基準をいくつかあげてみます。シンプルに聞いて、表現性をもつこと(ステージの成り立つこと)です。それは今ここで、立体的に(リアルに)、生命感をもって(生き生きと)働きかけてくることです。聞き込まなくても聞こえてくること、その上で流れがあって(時間軸、リズム・グルーブ)、心地よい、バックのサウンドと合っている(空間軸、コーラス)、構成(空間配置)や展開(時間的メリハリ)でのまとまりのあることなどです。
それには、起承転結や期待通りのフレーズの線の安定度と、オリジナルフレーズの飛躍や冒険(創造性、心地よさとその裏切りのインパクト、破格と収め方)、そのための確実なテンポ感(とリズム)、音感が音の動きに必要となってきます。