医者も整体師もプロデューサーも、分野を問わず、優れた人はそういうことをよく知っています。彼らは知識や時代、歴史を、先人やライバルから学びつつ、現場で最良のセレクトをできるように努力します。本能的、直感的なものを大切にしつつ、科学的・客観性をも整合させようと日夜、努力しています。それはすぐに結果の出るものではありません。
まして、このような未熟な分野で、未熟な人の集まるところでは、科学や理論といいつつ、もっともそこから離れたもの、偶然の経験や実験、少ない症例などで自己証明したと思い込んだことだけを主張している人も少なくありません。
大切なのは、一時、自己否定することになっても現場で効果をもたらすもの、短期でなく長期にもたらすものを見抜く力です。
未熟な分野は未熟な人が集まります。頭であれこれ考えてまわりと同調し、多数決のような感覚で判断します。その結果、いつまでも烏合の衆から出られなくなります。未熟と思えば、分野を超えて、すぐれた分野や人に学ぶことに尽きます。