ヴォイトレとして似ているものとして、話し(方)、語学(日本語、外国語)に関わる人、プレイヤー、役者、歌手、声優、アナウンサーなどで例をとります。
たとえば、アナウンサーや声優は、2年くらいの養成所(スクールなど)での勉強の期間が必要でしょう。私どもも、滑舌や早口ことばを実習に入れますが、これは彼らの得意とするものです(つまり、きちんと習って身につけてきている)。普通の人なら2年くらいかかります。普段の生活にはない特殊な技術の一つです。いつも早口ではっきりとしゃべっている人のなかには、労せずマスターできる人もいるかもしれません。技術として、日常では個人差が大きいものの一つでしょう。
1.高低アクセント
2.イントネーション
も、標準語としての日本語(共通語)として教わりマスターします。方言は直さなくてはなりません。報道、放送のための共通のルールです。
それに対して、歌手、役者はあまりスクールのようなところに行きません。実生活のなかでスキルを得てきます。他の人よりもおしなべて高い、感性、感覚と声の調整能力があると考えられるでしょう。
研究所にくると、プロ歌手なのに音程、リズムから徹底して基礎をやらなくてはいけない人もいます。楽譜が読めても読めなくてもプロにはなれますが、耳・声のプロセスは、欠かすことはできません。
レッスンとなると、「レッスン=トレーニングで上達する」というプロセスを歩ませますから、「楽譜を読めるように」とか、「楽器が弾けるように」というのを加えることがあります。音楽の世界で長くやっていきたい人なら効果的です。これまで入れていなかったから、入れることで大きく上達するからです。変わる可能性があればやるに値するのです。