レッスンとして具体的に考えるのなら、両立は不可能ではありません。2人のトレーナーが、一人は今に、もう一人は遠い将来に対応するのです。「発声、声づくりと歌唱は反する」というのは、こういうことを言っているのです。どちらかしか選べないとか、矛盾して駄目になるのではありません。
本人の器が大きくなって、包括して昇華できればよいのです。消化してしまってはいけないです。
職人はクリエーター、発注主の注文に応じてつくりかえます。芸術家はアーティストとして、自分の思うものをつくります。トレーナーはアーティストよりは職人であることを望まれます。役者や歌手よりも監督、演出家、プロデューサー、作詞作曲家、アレンジャー、SEあたりの方が創造的で、アーティストとして取り上げられるようになったのですから、トレーナーもアーティストであるべきというのは、私の立場です。