もし私の本を読んで、声を出して壊したり、つぶしたりしたり、前より悪くなったという人がいるのなら、次のことが考えられます。
- 無理に大きな声を出す。
- 無理に高い声(で、大きな声)を出す(私のメニュにはありません)。
3.ほとんど休みを入れずに続けてやる。
- 声を喉で出している
私の本やレッスンの主旨とは違うことです。
喉さえ壊さないのであれば、体や息、喉頭や呼吸に関わる筋肉のために、一時、若干、ハードに使うことは悪いことではありません。
ヴォイトレがあろうとなかろうと、役者なら、舞台で大きな声を出すのです。雑に急すぎるからよくないのです。トレーニングも同じです。感性が鈍くならないことです。
トレーニングの目的と、メニュでやっていることとの位置づけを、しっかりとふまえて行うことが前提です。
こういう注意は、マラソンのためのランニングをする人に、「時間をチェックして」「信号や車に気を付けて」と言うことに近いでしょう。
声を出すことは、新しいことでも、危険なことでもありません。声をうまく出す、つくらないで自然に出す、よくするためにすることです。それを歪ませたり、潰したりする方向へ近づけていくのは変でしょう。
素人や初心者だからわからない、という高いレベルの方法やメニュではないのです。
もしそうなら、ハイトーンで、複雑なメニュをやることの方が、ずっとリスクは高いでしょう(私の基本メニュには入っていません)。
そういうメニュを使うと、メロディやリズムを正しくとることで目一杯で、声をしっかり出そうとできないのです。その結果、喉を疲れさせてしまうのでしょう。