声づくりは、赤ちゃんの頃から声変わりの後あたりまでを前半(10代半ばから20代まで)とします。あとは加齢して変わっていくのを後半とします。声変わりまでのヴォイトレは、無意識に日常の中で、ハードに行われています。そこから意図的にヴォイトレをします。
効果を出したいのなら、言語学習で臨界期以前に戻るように、声も前半でのプロセスを、再体験していくようにすることです。今度はより深く身につくようにします。
私はヴォイトレの方法やメニュを、売り出しているのではありません。方法、メニュだけでよいとか悪いとかと言われても困ります。
現場での声の使われ方は10人10様です。方法、メニュは無限ですが、私は「一つの声で全てを賄っていく」という、シンプルな原理に添っていくだけです。
一つの声をさまざま使って生きてきたのが現実です。いろいろと用途によって違う声を身に付けようなどというヴォイトレが多いから、ややこしくなるのです。「いくつもの声を習得するのでなく、一つの声を中心にすべてに応用していく」と考えましょう。