ヴォイストレーナーの選び方[アーカイブ版]

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に  バックナンバーは「夢実現・目的達成のための考え方と心身のトレーニング」をご覧ください http://bvt.txt-nifty.com/trainersen/

「アー」の一声

 歌で音程やリズム、発音がよくなっても、声がよくなるのとは違います。歌唱のレッスンでは、ずっと声そのものは、問題にされないできました。元より声のよい人が選ばれていたのです。

 今のヴォイトレでも似たようなものです。トレーナーに「大きな声で『アー』と叫びたい」と言ってみてください。きっと教えてくれません。「声や喉によくないからやめなさい」とか、「歌うことやセリフを言うのと関係ない」と言われるでしょう。でも海外では「アー」と叫べる人、それだけで日本人と大きな差のつく人が歌っているのです。すでにできていることは彼らのメニュには入っていません。

 それは、「結果的に身につく」というものです。それなら、「そこを同じにできるところから入る」というのが、自然ではないのでしょうか。

 赤ちゃんの泣き声は世界共通で、耳も声も人種、民族での差はありません。日本人の赤ちゃんの泣き声が外国人の赤ちゃんに負けていることはありません。しかし、3歳、5歳、8歳、12歳、15歳と育つにつれ、どんどん声の差は広がっていきます。ヴォイトレというからには、それをなくす、その差を縮めると考えるとわかりやすいでしょう。

 こうした本質を説いていた私の初期の本はよく売れました。しかし、巷には歌い手やトレーナーであっても「アー」と言う声さえ体から出せない人が多くなっていきました。