私のように何十タイプものトレーナーや何百タイプもの人を何年もみてきても完全にわかるわけではありません。わからないゆえに、選ばずに新しい人を引き受けてきました。400人くらいの人を毎月、グループで続けて10年以上みていたことは、今となっては、願ってもできないよい経験でした。
ですから、今の私はトレーナーの適性や使いどころといった、位置づけをおこなう能力については自信があります。
医者や他の専門家にも通じるようになってきました。年に何人か外国人のアーティストやトレーナー、専門家なども訪ねてきます。そのレッスンをみると、大体、理論、考え方、方法、声への判断基準がわかります。その人のスタンスや位置づけがわかります。得意なタイプや合うタイプと、その逆も。
そういう人たちの方が、自分自身のやり方、他との共通性や異質性をまったく知らないので、指摘するとびっくりされるのです。特にヴォイストレーナーは、他のトレーナーと共同で仕事をしないものなので、そういう経験はほとんどないのです。