私の手伝いをさせていたトレーナーがあるとき、私の全体評(ステージ実演のコメント)のあとに自分も「私と同じことを、寸分たがわずにノートに書いた」と言っていました。「10年もいたからわかること」と思いました。
評というのは、歌への評価ですが、本当に大切なのは「スタンスとして、今、何か欠けていて、どうしなくてはいけないのか」ということです。
ステージの多くの問題は、歌でなく、そのスタンスにあるのです。スタンスができていたら何をどう歌っても大体はもつのです。できていなけれな、どんなにうまく一所懸命歌ってももたないのです。
スタンスとは、「落とすべきところに落として、納まる」ということです。その人の「表現の力」、その人の「存在理由」が「納得できる」「腑に落ちる」ということです。