夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

日本人の欠点、センス

ポップスの歌を世界的にみて、日本人に欠けているのは、メリハリ、リズム・グルーブを表せる声です。太く引っ張られるようなことばをつかみ、リズムに従えられるようなインパクト、パワー、ドライブ感、加速度です。つまり時間軸にそった横読みでなく、それ…

優れている基準

私はアドバイスを求められる立場ですから、好嫌でなく、秀劣において明確な私の基準をもって判断するように努めていますそこが仕事のもっとも肝要なところです。 優れているという基準をいくつかあげてみます。シンプルに聞いて、表現性をもつこと(ステージ…

歌と声の判断

私は、ポップスのシンガーに接して、共鳴やシャウトの中にも、一つの芯(あるいは線)を捉えるような感覚で判断しています。デッサンの線をひものようによじって細く鋭くをめざしつつ、ハスキーやため息のように、解くことも許容しています。この絞り込みの…

プログラミングとしてのヴォイトレ

私がJ-POPを評価していないのではありません。真のオリジナリティとは、そのアーティスト以外がそれをやると間違いになってしまうという持論ですから、標準化できないほどの強いオリジナリティはないのです。しかしそれゆえ、基本の発声やその人のオリジナリ…

標準化しにくい声

アーティストのもつ生来の声や音色、フレーズのくせを生かしたように曲になっている、他の個性をその曲で発揮するのは難しいです。そのアーティストのようなくせで歌わないと歌が成立しにくいからです。歌だけでの完成度がなく、歌い手の作品として成立して…

J-POPと声のサンプリング

私は練習曲に、外国曲や演歌、歌謡曲まで使わせていますが、J-POPの曲は声のベースづくりとしてはあまり使っていません。 歌が詞と曲と声の総合的な組み合わせの妙で成立しているので、声のシンプルな見本になりにくいのです。曲、詞、歌唱それぞれ独立して…

声が変わる革新

シンプルな基準、ヴォイトレをしっかりしていくと、誰にでもわかるくらいに声が変わるというヴォイトレが、日本では行なわれていません。欧米では、あまりその必要性はありません。元から声が深いからです。 今、考えられていないことで、これから、多くのや…

お坊さんの声

私は日本で唯一といってよいほど、声づくりがしぜんにうまくいっているのは、お坊さんだと思います。彼らを見るたびに、なるほどと思います。高い声や発音や音階、リズム、歌詞、共鳴などに関わる前に、自分のもっとも出せる音の高さ、自分の呼吸に合わせて…

喉が痛いとき

私たちの多くは、外国人のシャウトの声を毎日、続けてハードにまねしていると、喉を壊します。しかし、現実に彼らは壊していないのだから、それが間違っているとはいえません。私たちがF1レースに出て勝とうとしたら、死ぬでしょう。プロレスでも同じかもし…

休止の判断リスクと勇気

医者や専門家は、何よりもリスクを回避させます。芸人や歌手自身にもそれを超える直観がいります。高いレベルをめざすほど本人がリスクを負うからです。 あるトレーナーは、手術後、半年安静といわれたドクターストップを2週間で切り上げ、舞台に復帰しまし…

声の鍛錬について

私のところにも、舞台で無理に声を使い、手術したような人がきます。トレーナーにもいます。(生徒の喉の状態を注意してみています。) しかし、これもその人たちがその結果、歌や芝居から引退したというのなら不幸なことですが、今も活躍しているというなら…

体の声

疑う人に対して、体からの声がどういうのかを示しています。本当の基本とは、シンプルです。簡単そうにみえ、誰でもできそうで絶対にできないものです。でも、一瞬で示せます。 こういう声は、歌に限らず映画や演劇などにも、外国人のオペラでもエスニックな…

外国人との違い

外国人は一般の人であっても、日常言語で、深くひびく太い声をすでに持っているのです。それを邪魔する要素を取ればよいのです。まして、歌手、役者をめざせる人ならかなり体=声ができています。しかし、日本人の大部分はそれがないので、その獲得から始め…

ベースの声から

私は、彼らのやり方も日本の声楽の8割で行なわれているやり方は、その頃の私のように声のない(声の芯や深い声のない)人にはあてはまらないことを知りました。そこでベースの声を本格的にトレーニングをして鍛えてから、のちに向こうに行ったところ、よう…

外国人のトレーナーの判断基準

アメリカに行って、私たちのどのトレーナーの方法とまったく違うやり方で、声を開花させたという人がいました。こんなことは、いろんな国に行っている私にはよくわかっていることです。結論からいうと、それぞれ国のトレーナーはその国ですぐれていても、日…

喉の指標

喉頭の能力について、一般レベルでは、喉からその人の可能性や素質のよしあしはわかるのです。しかし、一流の人が必ずしも声帯で恵まれていたわけではないという例はいくらでもあります。体重があればラグビーに向いているというレベルで選手を選んでも、そ…

科学的な効率主義と一流主義

一流になるためには、いくら理論や分析をして、方法を取り入れてそれだけでは不可能です。音声科学は、近年、進歩を遂げ、いろいろなことがわかってきました。多くの発声に関する理論や方法の間違い(というか、仮説)も修正されました。 トレーナーは、研究…

ヴォイトレと発音トレーニング

発音のための滑舌トレーニングは、20パーセントくらいの要素で、それを長く大きくやり続けることで、体や感覚が巻き込まれていき、50パーセントくらいの要素のトレーニングが伴うと思えばよいのです。「外朗売り」のトレーニングでも、使い方しだいです。報…

低音と発音

歌唱では、高音になると表情筋まで関わり、ひびきも前に出て、発音も明瞭になります。低音トレーニングは、深い声、芯のある声になり、声そのものを支えますが、そのままでは発音にはあまり絡みません。しかし、これがあってこそ高い声も活きるのです。事実…

発音と声の深さ

声が深くなれば、口形は少しの動きでも発音は明瞭になります。共鳴効率がよいからです。私のところでは、根本的にはこの考えをとりながら、その上で早く必要とする場合は、滑舌、早口トレーニングも同時に始めています。 発音がはっきりとして、語尾まできち…

新入社員のトレーニング

新人社員をセールスや接客での即戦力とするには、滑舌練習からアナウンストレーニングをするのが手っ取り早い、話す技術の向上になります。しかし、声はほとんど変わらないか、人によっては浅くなります。歌も全く同じ構造上の問題をかかえています。 日本人…

アナウンサーの声

私のところでは、本格的に声のことを身につける人には、最初は、あまり発音、滑舌を重視していません。発声から考えると発音は後の位置づけです。実践的に考えるのなら、口をはっきり開けた方がビジュアルの助けも加わって、新人としては早く通用します。新…

80対20

芸の世界は、人並みの80パーセントまでは、20の努力がいるとすると、残り20パーセントを詰めるのに、80の努力を要します。それ以上になるためには、労力でなく、100から無限という世界へと挑むことになります。 要は、人並みかそれ以上になったとして、その8…

一流へのプロセスのとれない理由

「早く楽に簡単に人並みになる、あるいは、人よりも上達する」というのと、遅く楽でなくとも苦労しつつも、明らかに常人とは違うレベルになるというのは、結果から省りみて、方向や順番、やり方が違うことが少なくないのです。 目標があいまいでレベルが低い…

基本に要する力

基本には、次のような力が必要です。 1.フィジカル 体力 筋力 瞬発力 2.メンタル 精神力 モチベーション 3.イメージ力と判断力 4.実行力(実現力) 5.フィードバック力 反省し、誤差を把握して修正する力 これらは誰でももっていますが、そのレベル=厳…

基本は1フレーズ

基本はいくつかのフレーズを10~15秒(歌のフレーズでもよい)を2、3回見せていただければほぼわかります。そこにどういう条件があるのでしょうか。 1.今ここで、声で示すことに日頃の充分な準備ができているかということ、そういう体と感覚を獲得して維持…

基本のポイント

世の中は、10年、20年と人を続けて見ていないと何とも言えないことが多いものです。それを残していくことが、この世界で生かされてきた私の努めと思っています。 一つは、基本ということです。誰もが基本といっていながら、基本が身につかないのはなぜかとい…

しぜんな表情での難しさ

発声トレーニングをして本気になると、高音では一時、顔がくしゃくしゃになってくるのです。ポーカーフェイスでハイCまで歌えるパヴァロッティの偉大さは、その逆ということで捉えられます。生身というしぜんと、造作というテクニック、人工的なものとのせめ…

体の楽器化

体からの深い声には、息の深さ、太さ、体や筋肉の支えの強さなど、体の徹底した「楽器化」が問われるわけです。 私のいう「体の楽器化」とは、一部のオペラ歌手や役者などが自分の演奏(表現)能力の限界を体に感じて、その体そのものを変えて限界を超えよう…

背中からの声

今の私は、高い声が出やすい人はそこから入り、胸声にこだわるべきではないという立場を、相手によってはとっています。日本にはほとんどいないドラマティックなテノールは、バスやバリトンに近い声帯で高音域発声までをテクニカルに習得したというのは、私…