夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

2つの面からのアプローチ

私も多くの専門家と交わることで多くの分野の勉強、研究をすることになりました。声を扱う以上、「声のしくみ」(ヤマハミュージックメディア)で明らかにしたように、人間の活動領域全般に関らざるをえないからです。今も大学に行ったり、教育関係者とも、…

声の基礎と役割分担

声の基礎づくりについてみていきましょう。 第一レベルは、心身の基礎。スポーツ選手に対するメンタルトレーナー、パーソナルトレーナー(フィジカル)、マッサージ、整体師、医者、栄養士などです。 第二レベルは、専門へ特化するためのそれぞれの基礎。た…

伝統へのアプローチ

能や狂言観の観劇をすることになり、すべてのせりふが入ってくるようになりました。慣れとは恐ろしいものです。邦楽、長唄、詩吟の指導などにもこのような経験があったら、もっと根本から体現できていたのでは、と思います。 歌から始めて、カンツォーネ、オ…

失敗、未完成の現実直視

声や歌は、日常のものがうまく育っていないというのが現実です。ある意味で、日本における声の問題はその未熟性の結果なのです。ですから、そこを見据えて、今の自分自身の判断を保留しなくては、そのままで昇華しないのです。 ヴォイトレが複雑になっている…

ヴォイトレの複雑さ

医者も整体師もプロデューサーも、分野を問わず、優れた人はそういうことをよく知っています。彼らは知識や時代、歴史を、先人やライバルから学びつつ、現場で最良のセレクトをできるように努力します。本能的、直感的なものを大切にしつつ、科学的・客観性…

声の可能性と限界

専門家とは、わからないことがあること、わからないことについてはわからないとはっきり言える人です。これが今や、「何でも努力すればできる」などと、いらした人を説得する傾向の強い人ばかりです。本人さえもできていないことや努力していないことも勧め…

専門とは何か

声については、専門家のようであって、専門は何かといえば、出自(出身畑)のことに過ぎないのです。それがアナウンサーなのか劇団員(役者)なのか、歌手なのか、演出家なのか、セールスマンか、声優なのか、ということになります。ただの人でも、人生経験…

声の多彩さと難しさ

なぜ私が他の分野の専門家やビジネスリーダーなど多彩な人と関わりあうようになったのか、今もそうしているのかを述べたほうがわかりやすいかもしれません。それこそが、声というものの多彩さを表すからです。表現ということを追求すると、すべての人間の活…

声とその専門化の領域

声のトレーナー、それに似た職の資格をつくるという話は、いろんなところから持ち込まれてきました。私はいくつかの理由で保留しています。 1.定義ができない 2.出身畑(出自)がさまざまである 3.すでに多くの人が名乗ったり使っていて、それぞれに実績…

レッスンのメニュと内容

レッスンのメニュや内容の根拠というのをみてみましょう。 1.それが自分の歌だけの経験(歌手) 2.トレーナー自身の受けてきたレッスン 3.レッスン生に受けさせてきたレッスン この3つの条件がそろっていても、きちんとフィードバックしていないと、あな…

目的とメニュ

トレーニングと本番との目的と違いはこういう誤解が多いのです、結局ヴォイトレが、トレーニングとしてではなく、柔軟や発声練習のように期待されているからです。つまり、トレーニングしたらすぐによくなるということに期待されているのです。 トレーナーの…

トレーナーのイメージのことば

トレーニングのプロセスに他人が入ると、ややこしくなります。私はトレーナーの間に入るときは、結果を中心にみて、使っていることばは気にしません。 ことばを変えることでよい効果がもたらされるところはアドバイスします。そういうことばほど、事実と異な…

自分でつくっていく

私は自分のことばや方法をレッスン生に押しつけません。新たなメニュとまでいかなくとも、できるだけ新たにその場で作り出します。メニュやプログラムは、個別対応です。 過去のメニュや、他の人のメニュとも共通するものもあります。変わらないものもありま…

他のトレーナーとのレッスン

トレーナーが替わるときや引継ぎのとき、前任者のメニュをどのくらいふまえるかという問題とが、現れます。そこでの変化についてこられないなら、前と違うことはできません。 前任者と同じやり方、メニュを使うほうがレッスン生はやりやすいのは、確かです。…

逆を考えること

トレーナーとレッスン受講生(以下、レッスン生)との関係について、私は、レッスン生主導のレッスン、できたら、一流の作品とレッスン生をダイレクトに結びつけて、そこに最小限、トレーナーがアドバイスをする立場としているのが理想と思っています。 多く…

声の評価

声は、スポーツや楽器、音響などの測定のようにはなかなかいきません。声の専門家がいたとしても、これらを実証するのは難しいです。医療分野もいろいろ測定器具などはありますが、専門家の耳で聞いて捉えた印象に勝るものはなかなかありません。 これまで私…

ものまね芸人とカラオケバトル

ものまねの人や腹話術の人も、声を扱う私の大きなテーマの一つです。プロの歌手を目指す人は、作詞作曲の力が重要となりつつあるのですが、一方で歌唱力としては、お笑い芸人やタレントのものまねレベル(カラオケマシーンで90点レベル)を一つの目安にする…

視覚効果と耳の力

伝わるとか感動させるというのは、本物であろうとなかろうと、映像特有のみせ方にマッチすると「すごい」となるのです。 私は目を開けても、つぶって聞くのと同じ聞こえ方ができるようになるのに、10年以上かかりました。それからは、目をあけていても同じよ…

クリエイティブなスタンスをとる

私のレッスンでの尽力は、ヴォイトレではなく、その必要度を高めることにとられています。ですから、レッスンにおいて、大半の人に与える主たるものは精神的なものであると思っています。 その人の感性、感覚という器が大きくなればおのずと体、声、呼吸の足…

大切なのは活用すること

方法や理論は効果を出すために使うものです。それによって効果が出ないとか、逆効果になるなら捨てたらよいといっています。私の理論や方法への反駁もときに受けますが、合わないならやめたらよいのです。もっとよく自分の目的にかなうものがあれば、そうす…

ヴォイトレの害

もともと、本をよく読んでからいらっしゃるようなタイプの人は、うまくいかないと思っているときに違う本を読んでしまうと、また別のトレーナーのことばややり方を信じ、これまで間違っていたと思ってしまうという、判断の二極化の傾向が強くあります。 本当…

発声の理想と表現の現実

トレーナーとしてはお勧めできないと思われているとはいえ、のど(声)をムリにつぶしたタイプでは、もんたよしのりさん、長渕剛さんは、個性的です。長渕さんの「乾杯」を最初のバージョンと今とを比べると、彼の場合、きれいな声が生来あったのに、それを…

発声と歌の評価

私は、十名ほどのトレーナー全員とレッスン生のステージでの歌を評価し続けてきました。そこで、ポピュラー出身の生え抜きのトレーナーと、声楽家出身のヴォイストレーナーとの評価の違いに悩まされました。 声楽家は、アマチュアに対して、曲、つまり楽譜に…

研究所の個別レッスン

研究所において、2000年までは、著名な演出家やプロデューサー、黒人のトレーナーまで加えていきました。グループレッスンの充実のための妥協でした。 そこから個別レッスンにして声を中心に回帰させました。その結果、全体で歌手は半分、後の半分は役者、声…

J-POPSの力

欧米の流行をまねてきた日本では、声や歌の完成に伴わない分を機材(ハード)、そしてヴィジュアルで補っていきました。 それこそが、今やヴィジュアル中心で世界に評価されるようになったJ-POPでの裏に隠れた真実です。音声だけで成立しないための演出面で…

声から表現に

実演家が声を育てることについてのメリット、デメリットとその判断の違いについて述べます。 私のようにトレーナーであっても、作品の選択やアドバイスまで加わるようになると、あたかもプロデューサーに近い役割になって、ぶちあたる問題があるからです。 …

トレーナーの出身

かつてトレーナーは、皆、実演家でした。先輩として後輩を教えていたのです。そこには世代、つまり年代の差=年齢差があり、おのずと師-弟子の関係があったのです(師は、一家を成し、家元ともなりました)。 芝居で、演出家は俳優から、プロデューサーに、…

分化と統合

トレーナーが見本ととして、わかりやすく、ゆっくりていねいに、スローモーションで分析してみせても、本当の基本とは違うのです。語学の勉強は、ゆっくりしたものを聞くよりも、ネイティブの早さに耳をならしていくことが基本です。ヴォイトレも、トレーナ…

複数のトレーナーのアドバイスと相性

一人ではなく複数のトレーナーのアドバイスにヒントを求める方が、気づきやすいのは、いうまでもないでしょう。自分に合うタイプ、相性のよいタイプもいれば、そうでないタイプもいます。そうでないからだめかというと、だからこそ必要、かつ効果的というこ…

オーダーメイドのレッスン

時代としては、一人ひとりのレッスン生をみて、メニュや方法を組み立てる方へと、トータルとしてのオーダーメイド方式になりつつあります。 私のところでは半々の割合を保つように努めています。 トレーナー独自のやり方と研究所としての共通のやり方も半々…