夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

フレーズでつなげる 役者の歌 

形を歌わない、演じて形だけにならないために、全てをゼロに戻して再構成する必要があります。実として身につけ、出すためです。 個性の強い歌い手は、役者のように自分を中心として、歌を再デザインします。自ずとそうなるのです。 日本では、役者の歌は音…

相似形とニュアンス

あるフレーズから出てきたものを+αとすると、この+αが出てくるルールがあります。その+α(私はニュアンスとよんでいます)が、どこに出るかをみます。最下層で出たところを結んだ形とします。+αが(1、2、3、4)の上位のⅠ-Ⅱ-Ⅲ-Ⅳにも相似形として表れて…

曲全体のトーナメント構造

一例として、曲は、Ⅰ(1、2、3、4)、Ⅱ(1、2、3、4)、Ⅲ(1、2、3、4)、Ⅳ(1、2、3、4)で1コーラスとすると、これが3つで3コーラスです。このケースでは4×4×3コーラスです。 4というのは起承転結としての4つ、それぞれ1つのブロックです。文章と同じよう…

俳句、短歌に習う日本の歌唱

私は、日本人の歌唱力からみて(ポップスですが)半オクターブ、30秒(Aメロ、4×4=16小節くらい)にする、「俳句、短歌のような歌唱」論を提唱しました。そこまではヴォイトレで自然にことばと音楽が一致するレベルの声をつくれるし、処理もできたからです…

相似形

私がいろんな歌唱の構造がみえたのは、楽譜の研究、いや、楽譜にこじつけて、すぐれたヴォーカルたちに歌唱の解釈や創造したなかでのよしあしの判断の基準を皆に納得させようとしたことによると思います。 シンガーソングライターがつくった曲を分析すると、…

ヴォイスナビ集と楽しむレベル

フレーズのつくり方をギターのフレーズナビ集のようにつくったことがあります。シャウトやアドリブを中心にしました。スキャットについて、数多くの基本パターンをマスターしておくと応用がきくと思ったのです。 歌唱に近いとわかりやすいのですが、うまくつ…

ヴォーカルのフレーズ 

細部にいろんな動きが出るのはよいことですが、それがメインのフレーズの線と共にどのように働きかけているかが大切です。作曲家が意図してプレイヤーの描く基本線をふまえた上で、そことセッションしていくのが、ヴォーカリストの歌というものです。そのま…

楽譜のビジュアルライズ 

歌の解釈について、私は、雑誌の連載と通信教育でやることになりました。声の本質的なことを伝えようとするのは、とても難しいものです。メインは、詞の捉え方の深さを語ることで歌心を伝えることでした。文字の限界です。 レッスンでホワイトボードに図で表…

一声の力と総合力 

歌も芝居も、演じるというのは総合力です。一声だけで勝負は決まらないのです。しかし、一声だけで明らかに負けている場合はどうでしょう。 ミュージカルでも、テーマパークでも一声の違いで日本人と外国人は区別できました。長年、世界の声と比べてきた私に…

次の世代の声 

すでにある作品を輸入して、それをまねて作品をつくると、歌手にはハイレベルなものとなるわけです。こなそうとするのが輸入期です。その啓発期ではまねるしかやりようがないからです。 日本人がすぐれた歌手を世界に送り出せたのは、一曲です。そこに邦楽の…

その人の音色

私の初期の本には、「一つもよいところがなければ、いくらがんばっても大きくは変わらない」「1秒が通じなければ1曲ももたない、まして1時間もたない」というような表現をしています。 楽器の演奏では、曲の前にその人の音色がなくてはなりません。楽器の音…

声の力

思うに、80年代くらいを境に、ヴォーカルの条件が、音色、声量から声域に、ハイトーンへ変わりました。役者も声量が条件でなくなる、というか声の力でなくなってきたのでしょう。オペラも含めての、ビジュアルの時代の到来、シネマからTVの時代です。日本は…

織りなす曲 中島みゆき「糸」

歌曲は、中島みゆきさんの唄う「縦の糸と横の糸が織りなす布」のように、まさに織物なのです。発色模様も計算された上で、アートなのです。 大切なのはオリジナルのことばや音色、フレーズが出たら、一つでもよいから可能性としてストックすることです。それ…

「アハ!体験」

本格的なオーケストラの指揮者はやったことはありませんが、似たことはやってきました。メトロノームで♪=60,80などの基本テンポを覚え、ドレミレドとピアノを弾くのにドーミとミードを数コンマいくつまで一致させようとしたりしてきました。何人もの世界の…

「もっとも厳しい客」として 

私は飽きっぽいタイプです。それがよくも悪くも「もっとも厳しい客」としての判断のできる資質になっています。今でも、声や歌を溺愛しているといえません。他によりよく伝わる手段があれば、それを使います。声や歌で邪魔するべきでないと思います。ヴォイ…

贅沢なレッスン

毎日、熱心な生徒がレポートを出して、「この曲で」「このフレーズで」こんなことに気づいたと教えてくれます。それは、教室で終日ゴスペルを歌って踊って説教しているような毎日でした。 私は世界レベルに歌を捉えて、そこから降ろしてきます。そうでないと…

音楽を知る

プロの歌手をたくさんみているうちに、 世界の基準からみる 一流との比較からみる 同曲異唱からみる 同一歌手の歌のよしあしからみる など、骨董屋か目利きになるためのようなことを、私は歌声で他の人の何十倍してきました。 受講者の1コマ1時間ほど聞くも…

「気持ちより」発声を 

小さい頃からピアノを弾けた人は、なぜ弾けるようになったのか、覚えていないでしょう。教えるときには、もの心ついてから学んだ人よりも苦労します。弾けるようになった手順を覚えていないからです。 歌ならなおさらです。もの心ついたときにスターになった…

プロの育ち方 

ここで「育ち方」としたのは、人は、育てようとして育つものではないからです。特にアーティストは、です。 学ばせて学べたら、教えて教われたら、そんなによいことはないのです。それはそうしないよりもましです。しかし、そんなことをしなくても、毎日そう…

プロの育て方

プロの育て方はどういうことでしょう。プロデューサーが何千人のオーディションで最高の素材を選んで、歌を覚え込ませ、売れっ子作詞作曲家でヒットを演出させるという昭和の頃の歌謡曲や演歌のやり方は、もう通用しません。今も売れっ子の作曲家やプロデュ…

うまさと仕事の価値

技術を得たいというなら技術のある人に、世の中に出たいというなら世の中に出た人についていけばよいのです。ただ、歌手というのは、歌手を育てるのに適していないということです。歌手になりたければ歌手を育てた人につくのがよいと思います。 まじめな人ほ…

勘と発想

次の3つの原則を頭に入れましょう。 1.誰もをその人が望むようにできるというトレーナーはいない(あなたにとって、トレーナーが仮にそうであったとしても、それ自体、客観性に乏しいことですが、他の誰もがそうはいかないということです)。 2.どのトレーナ…

白紙にして大きく変わる

体で覚えていくものは、覚えていたらできているのですから、できないとしたら、それを認めることからです。これまでの考え方、やり方、経験の上に、よくも悪くも今の自分の実力があると認めます。それで不足していると感じるのなら、他の助けを借りないと大…

トレーナーとアドバイザー☆ 

現在の日本のヴォイストレーナーは、ヴォイスアドバイザーやヴォーカルアドバイザーにあたると思います。 アドバイザーは、役者、声優、アナウンサー、ナレーター、朗読の指導者で、今ある力を100パーセント確実に活かすために次のようなことを扱います。 1.…

声を学ぶことの難しさ

自分の世界をつくっていくことは、保守化していくことになりやすいものです。トレーニングは、表現世界でなく、そのためのプロセスなので、異なるものです。 人に教えられることが、どこかに属するということになると、表現のための基礎トレーニングが、トレ…

歌の限界を超えるには 

歌も、ほとんどが円熟とか成熟という名のもとに汚れ、新鮮なものでなくなっていきます。昔のように、全盛期をすぎ、老いてナツメロ歌手になる頃ならよいのですが、日本ではそれが早く、昔であれば40代、早ければ30代後半で退化していたように思うのですが、…

次の学びに行くには

「今ここで」学べていると、方法やトレーニングを超えて、「次にどこかで」必ずよりよく学べていくのです。他のトレーナーについても、異なる方法であっても、自分なりに活かしていくことができるようになります。すると、その人は、もっと自分に必要な人に…

茶番から

精神論と思われることも多いのですが、取り組みやスタンスに何度も言及しているのは、それがもっとも必要だからです。ヴォイストレーニングなら、何をもってトレーニングかをつきつめなくてはなりません。その必然性も、始点も終点もあいまいなままで、どう…

効果は出る

エネルギーや時間を自分のために集中して使えばよいのに、他の情報に振りまわされ安易なやり方をとってしまう人も多いものです。 最初の情熱をもって一所懸命に続けないともったいないです。一所懸命にやったことは、すぐに効果がなくても、続けていくと必ず…

学べないパターン

現実に学べている人は、学んだことを感謝して、トレーナーがどうであれ、次のステップへ歩みます。トレーナーがどうであれ、続ける中で次のトレーナー、プロデューサーと活動します。 現実に学べてない人は、学べなかったことを否定して(忘れるようにして)…