夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

部分と全体

基礎、応用で述べたいのは、部分と全体との関係です。いくら喉だけみても、あるいは、直したところで、トータルとしてよくならないからです。医者が声帯を手術して、完璧に治したとしても、悪くなった原因は、発声のしかた、その人を取り巻く環境や習慣があ…

一人での限界

プロ歌手のレクチャーなどは、「同じような実演の場をもつ人にはアドバイスとして意味があるけど、他の人には無力」ということも多いのです。プロというのが、声や歌の技術に必ずしも支えられていないところにも無理があります。 一方でトレーナーやヴォイト…

プロゆえの欠点

「専門家は専門ゆえにみえなくなる」というのは、近代医療をみればよくわかります。「医者に殺されない本」がベストセラー、それも医者が書いています。医療において不正な行為や営利よりも、命を救おうと考えて起きる構造的な矛盾を、私たちは知らなくては…

表現=基礎の普遍性

私はいろんな分野で、初めてヴォイトレを行い、成立させようとしてきました。 分野が違っていても人の心を打つほどのものとなれば、分野を超えて、同じものだという表現(応用の応用)、もう一方では、芸や人によって個性や個人差はあるとしても、もう一つ掘…

応用の目的ありき

私が応用という目的を念頭においているのは、結果がでなければ失敗、それをきちんと踏まえてフィードバックして、常によりよく、プログラムを改善していこうとしてきたからです。 試合のないフィールドでいくら練習しても、自己満足だけになりかねないからで…

スクールでの限界

ヴォーカルスクールやカラオケ教室は、私からみると、普通に歌える人が少しうまくなると成功といえるところです。本人がとてもうまくなりたいと思っても、根本的にはさして変わらず、短期で少しうまくなって終わるところです。 それはうまいということが、聞…

体から声をとり出す

発声、共鳴までと、そこからの応用(歌唱、せりふなど)は、本来、楽器の製造、調律と演奏家ほど異なるものです。しかし、楽器と違って、声はすでに一人ひとりが製造しています。調律などしなくとも、日常で歌い、しゃべっていますから、歌唱という演奏しか…

合唱でのヴォイトレ

ヴォイトレを表現と基礎と両方でみるという私の立場は、当たり前のようでいて、業界では異質のようです。たぶん、執筆した本から、新たな分野のチャレンジャーが多くいらしたこと。こちらから出向いたからだと思うのです。 実用の範囲が定まっている分野では…

ヴォイトレでの立場

ヴォイストレーニングをヴォイトレを略するのは、日本人が2拍、しかも2×2拍(4文字)を好むからです。本当は、ボイトレの方が日本人にはよいでしょう。 パーソナルコンピュータ→パソコン、合同コンパ→合コンなど、あらゆるものを○○/○○と略するのは、日…

疑うこと

アナウンサーは、話や声の専門家ではありません。ほとんどは、サラリーマンとしてマニュアルを丸覚えしただけです。プロというなら報道のプロ、パッと渡された原稿を、ポーカーフェイスで正確に発音し、伝達することのプロです。それ以上にいろんなことがで…

トレーナーよりアーティストに

トレーナーになりたいという人がけっこう出てきたのに、世界に通じる一流のアーティストを出した一流のトレーナーというのは日本にいないのです。音楽については世界に出て学べといわれるのですが、世界に出ても学べていない現状から、一流のアーティストに…

制限しない

何でもやればよいのです。その点については、私はどんなトレーナーよりも無制限、オールOKです。他のトレーナーが絶対やらせないこと、禁じることでもOKです。喉を傷めることさえも、知って学んだらよい、何でも自分で確かめることを勧めています。何をやっ…

受け入れる

私の立場として、アーティストも、プロも、アマチュアも何ら関係なく、歌は歌、声は声、区別もよいものも悪いものもありません。「トレーナーとして、現状の判断は、トレーニングという将来の変化していくであろう像に対して行うようにしている」のです。 い…

リアリティを問う☆

TEDの番組で、アポロ13号やタイタニックのセットを手がけたロブ・レガートは、「人は事実、現実そのものでなく自分の記憶の再現を望む」と語りました。映像として成功するのは実写とは限りません。模型の方がすぐれて、リアルに人の心に働きかけることもある…

リアルに負けない

生きているなかで、生活のなかの言動は、しばしば、まわりの人の心を打ちます。語りはせりふであり、歌です。私はよくリアリティと言いますが、声はリアルであれば、その人がその人であるという、絶対的な存在として伝わります。 話と歌の評価を聞く人がいま…

ハプニング対策

客は、1曲目は顔見て、2曲目は服や振りを見て、3曲目で曲聞いています。歌をまともに聞いていないから、「そこまでは間違えても気にするな」とアドバイスしています。失敗さえも作品の一つとしてライブとし、効果として利用しなくてはなりません。 お笑い芸…

すぐれたアーティストは1曲、1フレーズで客を魅了します。そういうつもりで8曲で30分くらいのステージを構成しましょう。 構成する力は、プロとしての腕が発揮されるところです。 カラオケのチャンピオンとプロ(実力があるプロ)との違いは、1曲で終わるか…

二つの評価

私が好みと評価を分けているのは、アベレージとしての客でなく、もっとも厳しい客として必要とされているからです。 ですから、アーティストでないと、すぐに接点がつかないこともあります(アーティストなら接点をつけた上で、受けもてるかどうかはっきりし…

評価のしかた

ステージ論になると、評価に触れないわけにいかないのですが、これは、私の好みでなく、トレーナーとしての立場での評価です。それをはっきりと区別するのは難しいことです。 「アーティストがアーティストを育てられない」のは、「自分の好みが徹底している…

1フレーズを中心に

私がレッスンで1フレーズにこだわるのは、人に何かを伝えるときには、1つの息で(ワンブレスで)すべてを表せるからです。歌も、それで一つのテーマを展開しているにすぎません。小説→詩→音楽と抽象度が高まります。 1つのフレーズで伝わることで、伝わる1フ…

客はあなたを肯定している

お客さんは、会場に足を運び、黙ってあなたの表現を聞いてくださるのです。あなたの応援団であり、味方です。楽しみに来ています。できたら、あなたの表現で堪能したいのです。せっかく出たのに、無難なだけで、印象に残らない人がたくさんいます。声もよく…

間違いそのものをなくす

日本の教育を受けると、間違ってはいけないと、テストのように、ステージで自己チェックする人がいるのです。努力、やる気は認めますが、客を前にしてのこういうまじめさ、正直さは褒められません。 客の心の先を読んで客を楽しませることです。演出、コーデ…

間違ったことを客にみせない

嘘をリアルに演じているのがステージです。歌詞のストーリーでも、あなたの実体験ではないのです。間違えたり、言い淀んだり、噛んだり、飛ばしたりしても気にしてはいけません。 気にしなければOK、気にしたときにOUTです。間違えたことを、客に知らせてし…

深い記憶にする

3ケ月位で覚えたものは、思うまもなく、ガラガラと崩れてしまいます。 そこで私は、レッスン中にも、そういう人は、「2番から」とか、「○○の次から」とか指示します。2番の頭からなら入れても、途中からだと難しいですね。 曲の構成、メロディの同じところま…

慣性を切る

一番忘れたら困るのは出だしと最後です。出だしだけは、たくさん曲があるときは、カンニングペーパーに書いておいてもよいくらいです。曲順も忘れやすいですが、これはプレイヤーに聞いても形はつきます。 人間の慣性を利用します。本番の曲順通りにいつも練…

わざと忘れる

2ヶ月前になれば、わざと間違いを促す試みをしてみましょう。絶対に歌詞は見ないこと。覚えていなくても見ないことにします。 レッスンでは、プロの場合は、本当に時間がなく、やむを得ないときもあります。私は、みないで「レッスンでは楽譜でも歌詞でも見…

間違えておく

ヴォーカルの鬼門は、歌詞を忘れることです。一週間前くらいまで歌詞を見て歌い、覚えたつもりのまま出ていくのが、よくある失敗するケースです。これは、「忘れるという失敗」を練習で経験していないからです。間違えるのも練習です。 レッスンのときに、よ…

向いている曲

曲の向き不向きは、その人を目の前にしただけではわかりません。実際に、2曲くらい違う感じの歌を歌ってもらわないと何とも言えません。声と同じく、曖昧なものです。カラオケなら、声が似ているプロをカバーするとよいと言われますが、ごまかしになりかねま…

選曲のアドバイス

選曲は、あらゆる条件を踏まえて考えるべきことです。「歌い手は客によって評価される」と割り切れば、自分の歌いたい曲よりも客の求めることを満たせる曲を選ぶべきでしょう。「好みより才能や必要」優先です。わからないなら、先生やプロデューサーに選ん…

直前の変更は避ける

ステージへのアドバイスは、原則として、「直前に急な変更はしないこと」です。ここで直前というのは1ヶ月くらい前を指しますが、出来不出来によって変えないことです。できたら、6ヶ月くらいは、セリフや歌をあたためていきたいところです。もちろん、例…