歌唱で表現は、音の流れの中で決まってくるもの(曲)に対し、自分が何かをみつけ、そこでどう伝えたいかということ(心)でつくっていくものです。
歌が心身と一つになるために、声を自由自在に使いこなして歌として描くのです。ヴォイストレーニングとは、その自由度を声の力で拡げる得るためのものと思っています。
私は聴くときに、3分間すべてを貫く方向性に対し、いくつかの音の大きな動きとその関係をみます。それはリズムグルーヴで支えられた上で、微妙にその人独自の呼吸でフェイクし、心地よい揺らぎを持つとともに、要所(ピークや語尾を中心)に、心に残るニュアンスをおいていくものでなくてはなりません。