海外の歌のように歌詞やストーリーの意味がわからないからよいというのは、音色やフレーズ(節回し、メロディ、リズム)から感じていくものだからです。それが演奏、音楽の世界です。
一見、逆のようで、同じこととしては、歌詞がすでにわかりすぎているというのもあります。落語の定番の噺のようにストーリーがわかっていれば、どう演ずるかに、客の関心がいきます。そこで声や表現といったものの技量、オリジナリティが出ます。同じことをやることで、感覚も判断力も深まるのです。それは、トレーニングの根本的な考え方でもあります。