ときどきにPCのソフトで声をみるようにしています。研究所では、トレーナーの声や歌に対する判断の仕方を、私は誰よりも吸収してきました。これも研究の一面にすぎませんが。
私は、トレーナーの採用についても、学歴、年齢も問わず、声でみています。どんな立派な理論や方法をお持ちでも、声が伴っていなければ信じません。
せりふや歌となると、これは応用です。表現に入ると、もう正誤の判断は無意味になります。個性になるのですから。たしかに、アナウンサーは報道の、ナレーターは読みのプロです。それぞれに問われる要素をプロの人はプロとしてもっています。しかし、発声はもっと根本にあるものです。彼らもまた大いに学ぶことがあるから、研究所にいらっしゃるのです。そこでもどうやら声というのは多くの人に混同されているようです。