ピアノがとても上手でうまくて歌がうまく聞こえるように弾いてくれるトレーナーもいます。生伴奏で歌うのが好きな生徒さんにはよいでしょう。トレーナーがピアニストを兼任してくれるからです。でも、その分、声のチェックは疎かになっているものです。それでうまくいく人は、本当に素質があり、よい発声にめぐまれた人だけです。昔のプロには、そういうタイプの人が多いです。実践しつつ、自ら気づけて伸びた人です。トレーナーがいないからよかったといえます。
トレーナーがあなたに出せない声域や声量、ビブラート、ひびきなどをみせて、それを目標にするなら、自問自答してください。その声で感動できるもの、可能性があるでしょうか。
ちまたでは、そんなメニュができたらトレーニングなどいらないというような難しいメニュや方法に挑んでいる人が多いです。間違いとはいいません。そこから入るのもよいでしょう。それがどのレベルでやれているかをみなさいということです。
誰でも、1ヶ月あれば落語も漫才のネタも覚えられます。しかし客を感動させて帰せますか、ということです。あなたの声は本当にしっかりと伝わるようになっていっていますか。