これも一言では答えにくい質問です、実践の方からいうと、あまりこだわらない方がよいことです。自分の表現を支えるに足る呼吸のコントロールができていればよいことだからです。
トレーニングというプロセスでは、部分的、意識的に行なうので、力を入れたり、入ったり動かしたり、出したり引っ込めたり、いろんなアプローチがあります。トレーナーによってもかなり考え方や、やり方や、チェックの仕方が違います。武道や健康法、美容などまで入れると、さらに呼吸法についてさまざまな手段がとられてます。それらを正誤で分けて考えることはできません。
腹式呼吸についてのことを聞いていらっしゃるのでしょうが、それも、いろんな意図的なプロセスを使って、しぜんにできていくよりも早く成し遂げようとするのが方法やトレーニングです。人によってかなり違うともいえます。
結論としては、どんなプロセスを経ても、最後には自由に変じられるのがよい、つまり、しぜんを人工的に大きなしぜんに導いていくようなイメージだと思ってください。声と同じく、一流の域では、呼吸も相手に感じさせない、しぜんでシンプルなものになっているのです。