私は、日常の声、胸中の共振感覚をもとにした発声、声の芯、声のポジションなどについては、高い声が楽に出せてしまうタイプの人は、こだわらなくてよいし、メニュから、飛ばしてもよいとしました。
これは日本の歌手やトレーナーに、特にそのタイプが多いからです。高校生くらいから、高いところがうまく出て(そのままで身にはつかなかったので)、歌手にならずにトレーナーやカラオケの先生になってしまった、というタイプです。これは、喉、声帯、呼吸が高声に、うまく対応してしまいすぎたのです。
落語家や俳優にも、このタイプはいます。見かけよりもずっと高い声を使う人です。おネエ系の人の中にもいます。声が不自然なのでわかります。持っている資質もありますが、育った環境や性格で、声を高めに使っていた人に多いです。こういうタイプは、太い声、低い声に弱いです。