プロの条件の目安について、私の体験でもあり、一般的に言われていることです。発声と違うのですが、ピアニストの指、これは常人離れして強いと思いますか。実はアマチュアと差がないそうです、つまり指のタッチの筋肉系を鍛えても、空手などではよいのでしょうが、ピアニストには、さして関係ないのです。
脳の働きが違うということです。それがどう働くかというと、神経細胞などは、ど下手な私などが弾くと、めちゃめちゃに働き、プロの一流は、いつも通り変わらないそうです。
これはスポーツでならわかるでしょう。水泳で素人が選手と競泳すると、素人の方が速くたくさん腕や足をバタつかせて力も入ります。プロはひとかきでスーイと伸び進みます。すでにしてシンプルに最も効果的に働くように、プログラムされているのです。
あなたが初見で歌うと、つっかかる曲も、100回練習したら、楽に声が出るでしょう。シンプル、エコに、それで余力をもってプレイしなくては、人を感動させられません。
つまり、専門化(スペシャリスト化)、職人化が行われているのです。いくら、喉や発声器官のあり方やメカニズム、個々の動きや状態のよし悪しなど、部分的にこだわったところで、一般的に、一、二割よくなるだけで大して効果ないのです。