私は、才能があり努力する人たちと、トレーニングを応用、進化、分化させていきました。研究所も、声づくりだけを専らやるところだったのに、歌からステージ、せりふからビジネスのプレゼンテーションなどに広がっていったのです。プロセスは以前にも詳しく述べました。
考えや方法、価値判断を異にしていた人もたくさんいましたので、多くを学べたのです。
今の研究所のレッスンは、私だけで間違えるようなことができなくなっています。
大したことがないように見えるかもしれませんが、個人一人で教えている先生との最大の違いです。実践に鍛えられた研究所たるゆえんです。
若くしてトレーナーになっても、生涯まったく変わらず、同じやり方でやっている人もいます。自分が正しいと、他を否定することでしか自らを肯定できない人もいます。すべては試行錯誤し、間違い、改め、そうやって、ものごとは進歩していくのです。
今の研究所も私のやり方も万全とはいえません。しかし、長い年月にわたり変わっているからこそ、古くて最新でありえるのです。