他人に教わり、あるいは他人を真似て人並みになるところのレベル、この人並みは、やっていない人ややっていてもまだへたな人に対して言えるだけのことで、やった分だけ得られたビギナーレベルです。
プロならプロでのビギナー並みということです。たとえると、高校野球においてトップレベルに達したくらいのところで、およそ10年ほどのキャリアを示します。そこまでは基本を守るわけです。
次の10年が、本人の本人になるための葛藤で、破です。これは、基本に忠実にしろというコーチ、監督の思惑と、ときに対立します(多くの人は、言いつけを守って対立しません)。しかし、上に行くには、飛躍を求めることです。人間として共通の体での理想のフォーム、レベルから、その上での個性、個人としての理想のフォームづくりに進む必要があります。大体の優等生は「破」れません。他人を疑うことより自分を否定するということが問われるからです。
一人ひとり、体も心も、考え方は違います。その差異に入って、つきつめていくのです。やがて本人にしか許されないという破格のフォーム、型、形として結実します。ここで破格とでたらめは全く違います。