プロへのレッスンでは、ヴォイトレや発声、技術の習得が前提ではありません。自分のもっているもの、もっていないものを知ることです。足らないものがあれば、それを身につけるかどうか決めること。努力をして身につくかどうかもチェックしていきます。フィードバックしながら、少しずつ高いレベルで自分のもっているもの、もっていないものを吟味していくのです。
プロセスでどんどんうまくいくなどというのは、もっとも肝心のレベルアップをしていっていないことが多いのです。
同じ6階級くらいの相手とのファイトだけをずっと続けて、「強くなった」と言っているのと似ています。ステージのクラスが低レベル(まわりはやっていないか趣味程度)で、通用したことで、自分は「もっている」と思っていたものでは、大して実践に役立たないのです。
トレーナーはレッスンで、レベルを上げることをきちんと伝えなくてはいけないのです。トレーナーともども4回戦ボーイで、何回やっても何年やっても最初に少しうまくなっただけ、そこで進歩が止まってしまうレッスンではレッスンとはいいません。