選曲は、あらゆる条件を踏まえて考えるべきことです。「歌い手は客によって評価される」と割り切れば、自分の歌いたい曲よりも客の求めることを満たせる曲を選ぶべきでしょう。「好みより才能や必要」優先です。わからないなら、先生やプロデューサーに選んでもらう方が間違いはありません。「えっ」と思う曲が勧められることもありますが、そこで自分を知ることができます。
「自分で決めたい」というなら、最低でも1年がかりで準備してください。私はいつも、「月20曲、年240曲で、そこから20曲、それを5年くり返して、100曲から、また20曲のレパートリーをつくる」くらいを勧めています。「20曲を得るのに、1000曲以上にあたって欲しい」と思っています。月20曲のうち、4曲を選曲して続けていくと1年で48曲、2年で96曲から選ぶのなら、かなり適切な選択ができます。
曲は、歌っているうちによくなったり、飽きたり、いろんなことが起きてくるものです。自分に向いている、向いていないも、つきあっていくうちにわかってくるものです。