夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

音色と味

私が一般向けのテキストをつくるときは、ことばの発声に加えて、声の使い方を入れています。ことばにならないところは、本では書けないために、CD付になるまで出せなかったのです。CD付きになっても、教材として、ことば、発音中心にせざるをえないのです。語学を、発音を聞かずに学ぶと、実際の会話になったときに通じないことと似ています。

 最近は、定型である、あいさつことばを加えています。誰でも「おはようございます」と言っているのですが、どういうものが伝わるのかを学びます。同じことばに違いを出す、そこが声なのです。

 もとい、芸事でも芝居でも、正しく間違えないで言えたかなどは問われません(間違ったら失敗です。言い直しが多ければ失格です。正しくいえることは前提です)。

 どう言ったのか、どう伝わったのか、それを決めるのは、お客さんという勝負なのです。落語でも、100席ほど覚えて二つ目、真打になるにつれ、噺の数でなく、同じ噺を、いかに客に聞かせられるのかが問われます。

 それには一つの噺を何百回も練習しなくてはいけないわけです。数をやればよいのではありません。他人のネタでやっても、自分の味で出さなくてはいけないのです。挨拶でも同じです。