他人が与えたメニュで難しいことをやるよりは、自分の選んだ一つのシンプルなメニュを使うことが大切です。それを極端に長くしたり大きくしたり高くしたり低くしたり変じさせてみましょう。その方が気づきやすく学ぶところも大きいでしょう。気づけるようにメニュをセットできるようになりましょう。そうでないと、メニュを使う意味がないのです。
プロ歌手は、ヴォイトレのメニュを使わなくても、そういうことを一つの声や一つのフレージングでやっています。それ以上の効果を出さないなら、メニュなど不要です。
私の述べた声の10+10、歌の10+10の練習を、彼らはスケールということでしていなくても、歌のフレーズでやってきたのです(ただ、デビューしてからこそが勝負なのに、そこからあまりやらない人が多いので伸びないのです)。その間にバランス感覚(まさにプロのプロたるゆえんは、この感覚ですが…)を極端な試みを楽しむうちに捉えてきているのです。
これは、応用しても、はめを外さずまとめるために、なくてはならない能力です。MCやタレント能力もこれに含まれます(ただ、プロになってから余りはみ出さないようにする人が多くなっておもしろくなくなるのです)。
私はトレーナーの立場を超えて、この極端をレッスンに取り入れていました。一般の人が多くなって、かなりのものは制限しましたが、昔のものからも学んでください。