トレーニングは一人でこつこつ地道に静かにやるもの、レッスンは気づきにくるものだと思っています。どちらも、どんな形でもよいと思います。
教えられるのと気づくのは違います。わかるのとできるのも違います。
レッスンはトレーニングのチェックと次のトレーニングのメニュのガイダンスです。レッスンが、今だけ効果を上げるもの(むしろ、上げられることが見せられるもの)となり、それがヴォイストレーニングと、けっこう最初からいわれてきたのです。長期的展望や理想を欠くものとなったままです。
これは私には、テレビ化したとも思えるし(テレビ局とは、そこでどうしても折り合わなかったのですが)プロデューサーは、30年ほどそうであったのですが、他の人たちも、ほぼそういうふうになっていったということです。
歌手の力も役者の力も衰え、客もそれを受け入れた結果、歌も芝居もジャンルとして弱体化していきました。生き残るのに望みのない分野になりつつあります。片や、お笑い芸人が、声の力をものにして、多くの分野に進出しているのは、ここで述べるまでもありません。声の力をつけるのがヴォイトレと私は思っていますし、それは、今後も変わらないでしょう。