声にも
a.内なる自分からの声
b.仕事などで求められる声
があります。aからbを包括するa⊃bが望ましいのですが、aがみえぬままbでつくってしまうことが一般的です。日常での声力がもっとあれば、もっている声が使われるのですが、日常の声力がないのでトレーニングで補うことです。そうでないと、無理につくらなくてはなりません。大半は、そうしてつくった声を使ってしまっています。
本当は、aがbに並んで、何とかプロレベル、それを超えるには、a⊃bまで基礎としての声力を高めなくてはならないのです。これは歌についても同じことがいえます。ここの「声」を「歌」に置き換えても通じるのです。
カラオケやもの真似のうまい人は2a⊃2bです(2aは内なる歌のフレーズ、2bは外から求められる歌のフレーズ、2は歌のレベル、1は声のレベルということです)。もちろん、下手な人よりは2aの力もあります。
しかし、bを目的にしてはよくないのです。aをトレーニングしてbが包括されるようにしていくことです。
この関係は本来、1a⊃2a(声⊃歌)でもあるべきです。日本人の場合、歌の求める声域、声量、リズム、音程すべてがbとして、aより大きくなっています。それでは歌って精一杯、真の表現には至りません。