夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

100パーセント

他のスクールで、ヴォイトレで歌い手が伸びないと相談を受けることがよくあります。大体は、本人が100パーセント出しきれていないからこそ、全力でやるべきなのに、それをトレーナーを「お目付け役」として使っている感じです。家庭教師で例えると、机の前に生徒を座らせていたら、成績が伸びていくレベルです。教室で先生の話すことをまじめに聞いたら、普通にできるというレベルです。問うレベルが低すぎるのです。それでは頭に入っても体には身につきません。

 私は、状態と条件ということで分けています。ヴォイトレのほとんどのレッスンは、状態の変容を期待するのに過ぎないのです。これでは、自らの声を100パーセント出したところで、出ただけでどこにも通用しません。それで、そこまで行かずに6割くらいで歌えるようにまとめるという、先のない指導が行われています。出せない声をさらにセーブして、使い方でしのいでいるのです。即効的な対処では、いずれ行き詰まり通用しないという、当たり前のことをふまえていないのです。100パーセント出させるのさえ、「お目付け役」は制限して、その場をしのいでしまうのです。全力を尽くすことなくして実力はつきません。