私がマシントレーニングを好きでないのは、スクワットを100回行うくらいは、階段で100段以上登っていることで行っているからです。それ以上、時間があるなら、山にでもいけばよいでしょう。それに対し、時間や場がないから効率的に行うのが、マシントレーニング、ジムなのです。
若いときに私が間違っていたのは、急にたくさんのことを行いすぎたことです。少しずつ、ハードにしていくべきでした。人の10倍やって、1、2倍くらいの効果だったのかもしれません。しかし、それは若いために可能だった時間やエネルギーの使い方でした。絶対量としての量、かけた時間でした。
トレーニングというのですから、少ない時間で、より大きな効果を求めて、メニュや方法をつくっていくのです。しかし、私は、声に関しても、基礎か表現か問わず、最低限の絶対量なくしては通じないと思います。芸事は声がすべてではないので、ややこしくなっているだけです。こんなことから論じなくてはいけないことになるとは、という思いですが…。