歌やせりふの下にヴォイトレでのベストの声があるのではありません。ヴォイトレの中に歌もせりふもあるのです。
他の国では、このヴォイトレ=日常の声となっているのです。しぜんでおおらかで柔軟に富み、変幻自在、だからこそ日常の感情表現をステージにそのまま使えるのです。もちろん、ステージは表現を凝縮しますからボリュームアップしています。
どこかで学んだ発声(法)やヴォイトレで、ぎこちなく歌っているのではありません。日本のオペラ、ミュージカル、ポップス、その他の歌唱やせりふでは、そこが大きく違うのです。つくりもの、ひらべったさがみえてしまうのです。そのために、この「トレ選」で同じことをくり返して述べているのです。もう一度、示しておきます。
1、体と心
2、呼吸
3、発声―共鳴―発音(高低/強弱/長さ/音色)
(母音/子音/ハミング/他)
4、表現、せりふと歌唱(ことば/メロディ/リズム)
これを一つずつ別々にチェックします。(メニュ化)
最高の組み合わせをチェックして、プログラム化していきます。このときに高―低、高―中、中―低などに2つの異なるベストの声が出たり、裏声(ファルセット)と地声、人によってはその間の声がもっともよいとなるときもあります。
一方で、ポップスでの歌や曲に合った声や客の求める声というのは、ヴォイトレの体に合った声とずれることも多々あります。
どちらをとるかということの前に、どちらも煮詰めてよりよくしていくことを考えます。多くのケースでは、どの一つの声もベストとして使えない、並みの上あたりのことが多いのです。それで迷うのです。
だからこそ自分のベストを知り、完全にコントロールする、その声を元に歌唱やせりふの世界を捉えていくのです。その声を歌に活かすというより、その声を捉え、練習しておき、歌やせりふは、そこで求められるものを使っていくのです。