スポーツや音楽の世界では、教えられずに、あるところまで才能を発する人がいます。それには条件があります。必ず、それ以前に、一流のプレー、試合、作品などに接して、そこから吸収しているということです。
独力で伸びた人は、誰よりもそこから多くのものに気づくセンサーが鋭いのです。学んで自分をコントロールし、足らないところを補っています。語学もラジオだけで何か国語もマスターした人もいますね。何から学ぶとか、誰から学ぶとかもセンスであり、才能の一つです。
オペラにはメソッドがありますが、ポップスや邦楽にはありません。メソッドといっても、その時代の流行のもので、全世界で統一してあるというわけではありません。
独力であれ、学校であれ、一時期はしっかりと他の人に学んでいるという事実です。歌を聞いてもいないし歌ってもいないで歌手になった人もいません。最初からうまかったとしても、しゃべれなかった時には歌えてはいないでしょう。今の実力とは、何に出会い、どう反応してきたかの積み重ねなのです。