ポピュラー歌手は、
1.欧米という模範への挑戦
2.日本のプロレベルの模範でのチェック、
3.プロとして必要と思われるレベルへの到達
を目的とします。多くのトレーナーが、2.3.のことで現実に対処しています。
ヴォイトレも、多くのヴォイトレ本や教材が声のメニュよりも音域、音程、リズム、発音、歌のフレーズなどで占められていることから、2.3.が中心とわかります。
声になると一人ひとり違うので、歌では音域で男女2パターンつくっておくくらいしか、一般化しにくいのでしょうか。ともかくも声そのものについては、ほとんど扱われていないのです。ほとんどヴォーカルトレーニングメニュです。ちなみに私のつくった教材もそうです。ビジネス用について、私のには、声色までアプローチしたのもあります(中経出版刊ほか)。
ステージとしての歌唱でみるのか、発声の応用としての歌唱でみるのかは、方向としては反対です。私は、楽器の演奏レベルという高度なところからみて、そこに統一した基準を出しました。☆
しかし、現実としては、ステージらしく仕上げるのか、発声がうまく歌に活かされているのかで見ることになります。この2つは、初級者レベルでみるとけっこう隔たってしまい、どちらかを選ぶことになります。現場に近いほどステージらしく歌える声でみることになります。それが、ヴォイトレもヴォイストレーナーも、カラオケ指導スタイルになっていくというのが、ヴォイトレの構造的な障害です。
相手のレベルによっては、音程、リズム、発音だけのチェックとなりかねません。伴奏する人やバンドの人でもチェックできるし、修正させられるわけです。作曲家、プロデューサーなどがヴォイストレーナーということになるのです。ステージより発声、発声―歌―ステージの一本化と、トップレベルでみる必要を感じます。