ここでは、一般化された知識や、これまでの教え方に囚われないために、いつも最新で斬新でありたく思っています。最新だからといって、家電やロボットではありませんから、必ずしも最高ということではありません。
あらゆる仕事の分野の人が来るのと、時代に対しても最先端でないと対応できないからです。といっても、若い人だけにするようなのはよいことではありません。経験の豊富な人も必要です。ITのようにはいかないのですが、ITもベテランなしに、進化できません。
研究所のトレーナーは、舞台の経験と実績を担保として指導している人とは、本質的に違います。
一般的な、オーソドックスなものも混合混在させる経験の継承を目指しています。古いものからも、学べるものは、どん欲に取り入れることです。古いものの方が淘汰されてきた年月での質で、新しいものよりも深く学べます。そのまま使うからおかしくなるのです。
その「おかしい」権威に対抗するのに科学などが使われることもあります。しかし、私からみると、とんでもなくおかしいレベルでやりあっていることが少なくないのです。そこでは、科学ということばが経験主義以上に誤解を与えています。
要は、科学的といっても、声の研究での科学的実証ではなく、異なる専門家の理論やデータを強引にもってきているだけです。それを使ってきた私が言うのですから信じてください。
声には生理的、物理的…、いろんな側面があり、一人の専門家のデータでは何ともなりません。まして、権威者の一人のことばなどは。声を使う相手から考えるしかないのです。