業界や仕事という応用は、そこのルールに合うようにアレンジして、技として認められるように加工、修正します。求められることがそこであれば、それに即した対応をするのが仕事です。表向きにしか伝わらず空しいときもありますが、本質でやり取りできることもあります。そういう人は、1割もいない。本質を知る人には、説明不要、不可、ただ声でくり返すだけ、いつものレッスンです。ヴォイトレの仕事の大切なところはそこです。
その点、私はトレーナーとしてふさわしくない、と思います。テクニックも教えていません。その分、その仕事に対してのプログラム、トレーナーへの役割分担に長けているのです。1割を求めて深める人がいるので続けているのです。真の上達はトップダウン、一流レベルから下してくることにしかありえないのです。
世の中のニーズと真実、その2つのズレを把握していること、それが私にとっても応用と基本です。山にこもって、本質を究めるにも、世の中と結びついていなくては先もありません。自分で自分をみるより、他人をみる方がきちんとみられるから、皆とやっていくようになったのです。