声の成果を完全に客観的に実証するのは難しいことです。それでも、十数人のトレーナーと十年以上継続してレッスンを受講している人を比較してみていると、多くのことがわかってきます。そのような機会のない人たちには想像もできないほどのビックデータとなります。
声の分析では、当たり前のことがそうなっていないこと、かなり特殊なことが一般的に求められていることなど、これまでにも述べてきました(具体的には、声質や声量、声の働きかけの無視と声域、声区、高音域、ミックスヴォイスの必要以上の重視など)。
問題は、多くのケースで、単一の原因ではないということです。心技体、身口意が混ざっており、この問題と一口で言っている問題は一口では言えない、複数の要因が複雑に絡み合っての問題だからです。