原初的には、声は、「危ない」「逃げろ」など、仲間内で使ってお互いを守ることから、集団でする狩りや戦いの場における重要なコミュニケーションツールでした。
そのため、そこでパワフルな声をもつ人、パワフルな声を持つ民族が、生き残ったともいえます。
裏を返せば、その生き残りとして私たちは生きているのです。男性の声が1オクターブ低くなったのは、まさにそのことを象徴しています。教師が「危ない!」と大声で叫べないのは危ないことだと何回も述べてきました。コミュニケーションは命を守ることに結びついていたのです。声は、そのためのもっとも有効なツールの一つでした。