体力や学力のことで話しているのは、3キロ走れる人に1キロ走るトレーニングとか、中学生に小学生のドリルは必要ないということです。100点を目指して、いつも100点とれるドリルをやっているとしたら、レベル設定がおかしいのです。それは、1回確認すれば充分です。チェックで済むのです(公文式のように時間設定をして自信をつけさせるのは、別の問題です)。
ここを、体がこってはほぐしにくる整体のように使っているなら、次に日常で体がこらないようになるようにしていってください。
私が「目標を上げること」を言うのは、伸びしろを大きくするためです。まず、自分が90点とれるより、40点くらいしかとれないレベルの課題に挑めということです。
ヴォイトレは、以前はプロたちに、小学校の6年生くらいのドリルでしかないように思われていました。そのくらいのレベルのことということもわからないで、ずっとくり返している人が多かったのも本当でした。それは、ハウツーやマニュアルで考えるからです。
ヴォイトレと言いつつ、メンタルとフィジカルのリラックスと、共鳴の使い方での調整で終わっていませんか。それでは体からの声へつながらないのです。芸事ではないのです。