音響は使いようによっては、歌い手の実力、特にパワーを損ねます。技術任せになるところがあります。本来は、さらにパワーアップさせるものなのに、パワーダウンさせてしまうのです。声がパワーダウンしてももつように、カバーの手法として使われるようになってからは、なおさらです。☆
マイクのリヴァーブ、アレンジや伴奏、ヴィジュアルなどの演出要素、装置なども、歌い手の声の動きの補助であったのです。今やメインになりつつあるのは、こういうこととみてよいでしょう。
私は、ヴォイトレでの声はアカペラ、マイクなしで問うことにしています。歌もそこをベースにしています。ヴォイトレですから。エレキの力で身体の延長というならともかく、最初から身体を離れて拡大させたら本人もわからなくなってしまうでしょう。となれば、発声技術も同じリスクをもっているとみることができます。なぜそこに気づかないのでしょう。