笑顔は、表情の振付ともいえます。メイキャップとも通じています。歌唱力とダンスでなく、ダンスで歌唱力を補うのと同じく、表情で歌唱力を補うようになっているのです。
私のヴォイトレは、無表情で行ないます。応用は、魅力的な表情ですが、しかし、ベースは自由度の高いポーカーフェイスです。
基本だから表情がつまらなくても、声が出やすいことを優先します。人によって、プロセスによって、メニュによっては変顔になります。ポカーンと口を開けて言ったり、脱力したアホな顔の方がよいときがあります。
こういうベースラインをつくるという考えは、母音でも同じです。声からみて、応用とは、ア、エ、イ、オ、ウを明瞭に区別する発音とすることです。しかし、基本はもっともよい発声に、他の母音を揃えていくことです。つまり、発音は不明瞭になってもよいとするのです。